「反応しない練習」を読んだ感想
すぐにアタフタする性格を治したいなと思って「反応しない練習」を読んでみました。
反応しない練習って?
読んだのはこちらの本です。
身の回りの出来事にアタフタしてしまう原因は、「心が反応してしまうから」とのこと。これまでにご紹介した、
と同様に幼少期からの心の癖を取り上げていますが、仏教の教えに沿って解説しているのが特徴です。
そして頻繁に登場するキーワードが「妄想」です。頭の中の思考は「ほぼ妄想」であって、「作り話(物語)」に過ぎないということです。
- 嫌われてないかな、
- これで大丈夫かな、
- メチャ緊張する!
といった思考は「妄想」です!と。
確かに考えていることって頭の中に存在していて現実には存在しないものだから、妄想と言えば妄想ですね。このバッサリと一刀両断されるような痛快さはこの本が初めてかも。
承認要求への対処法
ついつい追い求めてしまいがちな「承認要求」への対処法も書かれています。なぜこんなにも「承認要求」が強いのだろうと、よくよく幼少期を見つめなおしてみると・・・
- 幼少期に周りの人から認めてもらえなかった、
- 親が自分に関心を示してくれなかった、
- 休日に一緒に遊んでくれなかった、
といったちょっとしたことの積み重ねだけで、子どもの心には「関心を持ってほしい」、「一緒に楽しんでほしい」といった根強い「承認欲求」が埋め込まれ、その後の人生で「承認」を求め続けてしまうのです。
何をするにも「承認されること」が最優先になってしまう。
そんな思考パターンが染み込んでしまった人はどうすればいいのか?
詳細は本書を読んでいただきたいですが、まずは自分の「承認欲求」に気づかなければ対処することも出来ません。承認欲求の奴隷から脱出するためにも、一度じっくりと自分の心に取り組むことをおすすめします。
私自身の変化をご紹介すると、、、
自分の心を見つめていくうちに、承認欲求は親から埋め込まれた感覚だと気づきました。私の両親は友人が少なくて他人と関りを持つのが苦手なタイプ。それは強すぎる承認欲求の裏返しであり、さらに認めてもらうためには努力が必要だという考えもあるので、「人づきあい=億劫」となって敬遠してしまうのでしょう。
そして常日頃から
- そんなことしていると笑われるよ、
- 目を合わせるな、
- 指さすな
と細かく言われ続けた、そんな小さな積み重ねがいつの間にか「立派な人にならないと笑われる、ありのままの自分では馬鹿にされる」という信念になりました。
だから笑われないために、馬鹿にされないために努力をして、これで認めてもらえるかな?と周囲の様子を伺うような嫌な人でした。
そこからどうやって脱出できたのかというと、
- 先ほどの信念「立派な人にならないと笑われる、馬鹿にされる」は親のものであって私が背負うべき荷物ではないと理解できた
- さらに、その信念を内面化させて繰り返し活性化させていたのは自分だったことに気づいた
- そして「自分で活性化させて自分で苦しむ」なんて馬鹿みたいなことは辞めようと思えた
という感じです。つまり、思考という妄想を活性化させて苦しむのはもうやめた、となります。これがすぐに出来れば誰も苦労はしないのですが、私の場合はひと月くらいで脱出できたと感じました。
承認要求だけでなくストレス全般に効く
この本に書かれている反応しない練習は、承認欲求だけでなくストレス全般にも応用できます。
そもそも仏教は「人間は(マズローの5段階欲求などが)満たされたり満たされなかったりして、ストレスを感じながら生きていくものである」というスタンスで超クール。
ストレスを感じても気にする必要は何もない。欲求なんてそういうものだから特別に反応する必要もないと。
うまくいったりいかなかったりして当たり前。あれこれ心配したり後悔して妄想するのではなく、行動を見直して改善していきましょうと。
「合理的な思考で合理的な行動をしていく」こと、これが著者が一番伝えたいことだと感じました。
まとめ
反応しない練習を読んだ感想をご紹介しました。承認欲求への対処法など参考になることがたくさん書かれていて、自分が無意識にしてしまっている反応に気づいて改めることが出来ました。心もとても楽になりました。
ちなみに、この「反応しない練習」はAmazonのオーディブルのお試しを活用して無料で読む(聞く)ことが出来ました。ご興味のある方はぜひ読んでみてください。